プラモデルにはガンプラをはじめとした「キャラクターモデル」と車や戦車のなどの「スケールモデル」に分類されます。
同じプラモデルというジャンルでありながら、このふたつは作り方が全く違ったりします。
今回は「キャラクターモデル」と「スケールモデル」の違いを説明しようと思います。
意外と、模型が上達するヒントもあるかもしれませんので、ぜひご覧ください。
キャラクターモデルとスケールモデルの違い 模型の種類編
まずは模型の種類について説明しようと思います。
プラモデルのキャラクターモデルって?
キャラクターモデルは、一言でいうと、実際には存在しないものがプラモデルになっています。
代名詞は言わずと知れた「ガンプラ」ですね。
そのため、現在プラモデルといえばこの「キャラクターモデル」が主流となっています。
特徴は、パーツが色分けされていて、塗装をしなくても、組み立てるだけでかっこよく仕上がる点です。
ほとんどのキットは接着剤も必要なく、難易度もそれほど高くありません。
初心者の方でも十分楽しめるようになっているんですね。
初めて作ったプラモデルが、ガンプラだったという方は多いのではないでしょうか?
他に大きな特徴を上げると、自由度がめちゃくちゃ高い、ということです。
最初に書きましたが、ガンダムをはじめ、キャラクターモデルは実際には存在しません。
そのため、どのように作ってもいいんですね。
アニメに出てきた姿を追求してもいいし、自分だけのオリジナルな要素を入れてもいい。
綺麗に作ってもいいし、汚してリアルに作ってもいい。
そのままぱちぱちと組み立てて完成でもいいし、色を塗って楽しんでもいい。
モデラ―の個性を最大限生かすことができる、それがキャラクターモデルです。
初心者から上級者まで、技量に応じて楽しめる幅が違う。
それが、キャラクターモデルであり、人気の秘訣だと思います。
プラモデルのスケールモデルって?
一方、スケールモデルは、実物が存在しています。
実物を縮尺(スケール)しているため「スケールモデル」と呼ばれます。
車、バイク、戦車、航空機、戦艦などが主なカテゴリでしょうか。
スケールモデルは見てわかる通り、パーツは基本的に色分けされておらず、塗装をすることが前提になっています。
組み立ても接着剤が必須で、難易度は基本的に高めのものが多いです。
なかにはホント、めちゃくちゃ難しいものもありますね。
特に昔のキットや海外のキットは、完成させるだけでもすんごいという代物も多いです。
ガンプラであればたとえパーツ数は多くても説明書通りに組んでいけばいつかは完成します。
難易度の高いスケールモデルは、そもそも説明書が不親切という状態から始まったりもします。
パーツが隙間なく、ぴたっとはまるのは、実はすごいことなんですよね。
他に特徴を上げると、スケールモデルは実物が存在するため、いかに本物に近づけて作るか、という基準が存在します。
ある程度、自由にイメージできるところはありますが、あまりにも本物からかけ離れた作品を作る方は、多くない印象です。
むしろ本物よりカッコよくしてやる、という気概を感じる作品が多いですね。
そのためキャラクターモデルとは違い、スケールモデルは、ある程度「制約」がある中での楽しさがあります。
作り方、というのも確立されているところがあり、同じジャンルのキットを何個か作っていると手順というのもわかってきます。
難しい、と言いつつも、作れば作るほど制作スピードやテクニックは上がっていきます。
あと、作り方も決まっているので、慣れてしまえばはキャラクターモデルよりも時間が掛からずに完成させることもできますね。
キャラクターモデルとスケールモデルの違い 難易度編
次は模型の難しさ、についてです。
基本的にキャラクターモデルは作りやすく、スケールモデルは難しいキットが多くなっています。
キャラクターモデルは基本的に作りやすい
基本的にガンプラをはじめとしたキャラクターモデルは非常に作りやすいです。
接着剤も不要だし、説明書もわかりやすい。
キャラクターモデルの先駆けはガンプラですが、それに熱中したのは子供たちでした。
そのため、わかりやすく、作りやすく、を追求してきた結果と思われます。
今では工具すら不要で作れるバンダイのEG(エントリーグレード)なんてキットも存在しています。
もちろんキャラクターモデルの中にも、とても子供向け、とはいえないキットもあります。
ただ、模型自体の完成度が高く、スケールモデルよりは簡単に組めると言えるでしょう。
スケールモデルは基本的に難しい
一方、スケールモデルは基本的には難しいものが多く、難易度の幅も広いです。
組み立てには接着剤が必要ですし、キットによってはパーツがまともに合わない、隙間ができる、歪んでいる、なんてことがあります。
日本だけでなく、海外で販売されているキットもありますし、歴史も深く、多様なプラモデルが存在しているのが難易度の幅を広げている要因ですね。
最新のキットは作りやすいものが増えていますが、きちんとした手順を踏まないと綺麗に作れないこともアリ、まったくスケールモデルを作ったことがない方がガンプラ並みに簡単に作れるか、というのは疑問がでます。
スケールモデルでガンプラが上達できるかも、という話
私はキャラクターモデルをメインに作っているんですが、上手になるためにはスケールモデルに挑戦してみる、というのはすごく有効じゃないかな、と思っています。
実は、ガンプラに使われているプラモデルの技術は、ほとんどスケールモデルから生まれています。
例えば、塗装面をつやっつやにする『鏡面仕立て』や『デカールの段差消し』はカーモデルやバイクに使われるテクニックです。
『グラデーション塗装』や『シャドウ吹き』『ウォッシング』『ドライブラシ』などのウェザリング塗装は、戦車や戦闘機モデルにはなくてはならないですね。
ディティールアップも、すべて「本物」に近づけるために生まれたテクニックになります。
その元祖を学べば、ガンプラにだって深みが増すような気が・・・してるんですよね。
私は、たまに気分転換で元ネタがさっぱりわからないままスケールモデルを作ったりします。
ちなみに、ちょっと作ってみたいな、と思った貴方。
いきなり作り出すのもいいんですが、まずはユーチューブとアニメを見てみるのがおススメです。
スケールモデルの作り方は、ユーチューブで検索すればたくさん出てきます。
興味のあるジャンルのものを探してみて、どんな感じなのかを見てみるとイメージがわきやすいと思います。
また、アニメも戦車を題材にした「ガールズ&パンツァー」という超人気アニメをはじめ、バイクの「ばくおん!」や戦艦の「艦これ」など、関わりのある作品はたくさんあります。
やっぱり、ちょっと「取っ掛かり」があった方が興味も出ますし、作っていて楽しいんですよね。
特に戦車はスケールモデルでも作りやすい部類なので「ガールズ&パンツァー」はとてもお勧めです。
模型歴は長いので、いけるだろ、と思っていても・・・いやはや、けっこう難しく、上手くいかないものです。
いつかはスケールモデルでもカッコいい物を作れるようになりたいですね。
では、よろしければ挑戦してみてください。