最近のキットは本当に少なくなってきましたが、模型を作っていると必ず『合わせ目』というものができます。
ちょっとわかりずらいかもしれませんが、写真のパーツには真ん中にばっさりと合わせ目があります。
『合わせ目』というものは本来ならあるはずの無いものなので、消してしまった方が見栄えが良く、かっこいい作品に仕上がります。
合わせ目を消す方法はいくつかあるのですが、今回はタミヤセメントを使った方法を紹介します。
合わせ目消しとしてはもっとも一般的な方法ですね。
タミヤセメントを使って合わせ目を消す方法
用意する物はこちら、タミヤセメントです。
一般的に、プラスチックを溶かして接着する物をスチロール系接着剤と言います。
溶かしてくっつける、と聞くとびっくりするかもしれませんが、プラモデルの接着剤だと、このタイプが一番ポピュラーなものになります。
で、これを使った合わせ目消しの方法ですが、まずはこの接着剤を合わせ目のあるパーツの両面に塗ります。
何回か塗り重ねて、塗った部分が濡れているような状態になるとOKです。
そしてそのパーツを合わせると、接着剤を塗った面が溶けてはみ出してきますが、こうなるとOKです。
そして、溶けだしたプラが完全に乾いた後、それを削り落とすようにヤスリを掛けましょう。
すると、それだけで見事に合わせ目が消えます。
ヤスリは最初は400番くらいで行い、仕上げに600番~800番を使うと綺麗にいきます。
どうでしょうか? やり方自体は、すごく簡単なんですよね。
注意点!
ちょっとここから注意点です。
まずこの方法ですと、溶けたプラが完全に固まるまでの間、数日間は放置しなければいけません。
数日!? と驚くかもしれませんが、マジです。私はだいたい、5、6日ほど置いています。
実は、作業自体は1,2日くらい待てば出来るし、合わせ目も消せるんですが、それはお勧めできません。
なぜかというと、溶けたプラスチックは固まると縮みます。
つまり、完全に固まる前に作業して合わせ目を消してしまうと、後々になってせっかく消した合わせ目が、うっすらと浮かび上がってくるのです。古傷かと。
これは一種の『ヒケ』なんですが、焦って作業してしまうと今までやったことが台無しになってしまうので、だいたい5日くらいは置いて、溶けたプラが完全に固まってから作業しましょう。
ちなみに、溶けたプラスチックは完全に固まるまで、一週間くらいかかるとも言われています。
おそらく溶けたプラの量によって日数は変わるので、一概に『この日数』というのは言えないのですが、私はだいたい5、6日ほど置いておけば大丈夫だと思っています。
一週間とかかなりの期間ですよね。でも、並行して別の作業をやっていると、意外と時間は経っていたりするので平気だったりします。
作業工程を考えて行えるようになると、なおいいですね。
注意点その2
プラモデルにはこういった線、モールドが入っている場所が多くあります。
溶かしてくっつけて、ヤスリを掛けるということは、こういったラインが重なっている場所はラインも一緒に消えてしまいます。
ですので、消えてしまったラインは彫り直してしまいましょう。
場所にもよりますが、曲面には目立てヤスリ。平らな面にはタガネを使うと良いと思います。
そんなもの持ってないよ! って方はデザインナイフで『V』の字を描くように切込みを入れてもスジ彫りを描くことが出来ます。
ちなみに目立てヤスリというのは、ひし形の断面をしたヤスリのことです。
側面に切削部分があるため、こんなふうに曲面に当てて彫り込むようにして使用します。
ちなみにガンプラ用に『スジ彫りヤスリ』という商品があるのですが、私はホームセンターで一番小さいものを買って使っています。
スチロール系の接着剤を使った合わせ目消しは、時間はかかりますが、それほど難しくありません。ぜひ挑戦してみてください。