「ウェザリングマスター」というのは、タミヤから発売されている汚し塗料に使用するツールです。
本来であればウェザリングに使いますが、今回はこちらを使って、キットにシャドウを入れる、といった塗装方法を紹介します。
「シャドウ入れ」は、パーツの縁に黒い影を入れて、陰影を強調する塗装方法のことです。
本来であればエアブラシを使うんですが、ウェザリングマスターを使ったやり方は、本当に簡単です。
ウェザリングマスターの基本的な使い方
ちなみに、「ウェザリングマスター」というのは、練り状の塗料を、付属しているスポンジ筆を使って、パーツに擦り付けて使うのが基本的です。
まるで化粧品のようなんですが、まさに化粧を施すように模型に汚れを入れる、というのがウェザリングマスターの特徴ですね。
現在のラインアップはこんな感じです。
〇 ウェザリングマスターA サンド・ライトサンド・マッド
〇 ウェザリングマスターB スノー・煤・サビ
〇 ウェザリングマスターC 赤さび・ガンメタ・シルバー
〇 ウェザリングマスターD 青焼け・赤焼け・オイル
〇 ウェザリングマスターE イエロー・グレー・グリーン
〇 ウェザリングマスターF チタン・ライトガンメタ・カッパー
〇 ウェザリングマスターG サーモン・キャラメル・マロン
〇 ウェザリングマスターH ペールオレンジ・アイボリー・ピーチ
かなりの種類があります。
その中で『G』と『H』はフレームアームズガールなどの美プラなどに使われるもので、ガンプラなどにはあまり使用しません。
逆にガンプラに使いやすいのは『A』『B』『C』ですかね。
特に砂埃は汚れのイメージが付きやすいので、『A』は持っておいても損はしないと思います。
シャドウ入れ実践 用意する物
本題に入ります。
縁の強調、シャドウ入れに使用する道具はこちらです。
「ウェザリングマスターB」
「平筆」
「スポンジヤスリ」(1000~2000番ほどの目の細かいもの)
あと、仕上げに「つや消しスプレー」を吹きますので、それも用意しておいてください。
ウェザリングマスターによるシャドウ入れの手順
まずはスポンジヤスリを使い、パーツ全体を磨いて「つや消し」の状態にします。
次は平筆に、ウェザリングマスターの「スス」を乗せます。
それを、つや消しになったパーツのエッジに色を乗せるように気を付けながら擦り付けていきます。
さっさっ、と、かるーく筆を当てるだけでも、色が乗っていきますので、それをエッジから全体に広げていきます。
やり方はドライブラシのやり方に似ていますね。
作業後はこんな感じになります。
角の部分に黒い影が乗って、陰影が強調されました。
ちなみに、筆は水で洗えます。
ただし、水気の残っていると、塗り付けが上手くいかないので、きちんと乾燥させてから続きをやるようにしましょう。
すみ入れはどうする? やりすぎてしまったら?
「ウェザリングマスター」を使ったシャドウ入れには、すみ入れは必要ありません。
と、いうより、やらなくても十分それっぽく仕上がるよ、という感じですね。
パーツ全体に色を擦りつけていくと、スジ彫りの部分にも自然と色が乗るので、まるですみ入れをしたように見えます。
エッジに色を乗せていると、楽しくなってきて、「しまった、やりすぎた・・・」という事もあると思いますが、つや消しスプレーを吹く前なら、色は簡単に落とせます。
もし色が濃くなりすぎてしまったら、スポンジヤスリで撫でると色は簡単に落ちます。
ちなみに手でべたべた触っても簡単に落ちてしまうので、ウェザリングマスターを塗り付けた後はつや消しクリアーなどを吹いてコートしてあげましょう。
トップコートは遠目から吹き、乾き気味になったところをパーツに乗せてあげるようにしてください。
一気にどばっと乗せてしまうと、ウェザリングマスターが溶けだしてしまいます。
ここらへんはちょっとコツがいるかもしれません。
他の色は?
今回は「スス」をメインに使いましたが、同じ『ウェザリングマスターB』に入っている「スノー」「さび」を使ってもいい感じになってくれます。
特に、こういった黒いパーツは「スス」の効果がほとんど出ません。
ですが、「スノー」を使うとこんな感じになります。
暗いパーツに白のエッジもけっこうかっこいいと思いませんか?
機体の色によっては「スス」ではなく、全く別の使ってみるのも面白いと思います。
ウェザリングマスターはたくさん種類があり、それほど高い値段ではないので、ぜひ自分のお気に入りを見つけてみてください。