ガンプラのディティールアップといっても、種類は様々です。
どこにどういったディティールを入れるか・・・作っていて迷うことがあるんですよね。
ディティールアップしたガンプラは自分の作品、という趣が強く出ます。
手間が掛かったり難しかったりもしますが、やはりそういった作品には憧れがあります。
そういった作品を作れるようになるため、今回は、ガンプラのディティールアップの種類や方法をまとめてみました。
ディティールアップの基本 考え方は?
プロモデラーの桜井総督(桜井信之)いわく「ディティールアップの基本は彫るか貼るか」のふたつになるとのこと。
たしかに、スジボリなどで情報量を上げる「彫る」作業。
プラバンなどによる装甲を追加する「貼り付ける」作業は、ディティールアップの基本と呼べる作業です。
ただそれ以外にも、ガンプラのディティールアップを見ていくと「先端や厚さをコントロールする」「別パーツに置き換える」「パーツを埋める」というのがあると思います。
彫るディティールアップ
まずは「彫る」ディティールアップです。
この基本は、言わずと知れた「スジボリ」ですね。
パーツにラインを彫り込んで、情報量を上げるディティールアップです。
あとはマイナスモールドなどを彫刻刀で彫り込む、というのも、この作業になると思います。
タガネや彫刻刀を使ってラインを彫り込んでいくんですが、これがまたなかなか難しい作業です。
ほとんどの方が『苦手』と称するディティールアップですよね。
なぜなら、どうやったらカッコいいラインが引けるかわからない!
いちおう、ヒントしてはスジボリラインは『装甲の継ぎ目』と言われることが多いです。
つまり、実際にその機体が存在したと仮定して、整備するときに外そうな場所にスジボリを引くのが基本のようです。
単純に見えて奥深く、難しい。私はそんなふうに思っています。
それが「彫る」ディティールアップです。
貼るディティールアップ
次は『貼る』ディティールアップです。
プラバンなどで追加装甲などを作るのは「貼る」ディティールアップです。
一般的には薄いプラバンを切って貼っていくだけですが、形状の精度とか、こちらもかなり難しいです。
ウェーブさんの「HGディティールパンチ」なんかがあれば、同じ形を作るのは簡単なんですが。
また「ディティールアップパーツ」として各模型メーカーからすでに販売されているもの。
別のプラモデルからの「流用パーツ」を使うことも「貼る」ディティールアップですよね。
たまに見かける「レッドポイント」も貼るディティールアップの一例ですね。
パーツの先端や厚さをコントロールする
次はパーツの先端や厚さのコントロールです。
ガンプラのパーツは、整形上、不自然なところが多くあります。
よくあるのが「本当はここ、もっと尖っているんじゃない?」という場所です。
そういったところを鋭利にするのもディティールアップのひとつです。
先端の鋭利化は、プラバンを貼り付けてヤスリで形を整えるのが基本です。
また、ガンプラでよくやるのが、アンテナのシャープ化ですね。
ここは安全基準もあって、かなり厚いです。ここをシャープ化するだけでもかなりカッコよくなります。
また、パーツの厚さを厚くしたり薄くしたりすることもあります。
装甲のフチの部分とかはかなり厚くなっているのですが、そこを薄くするのも効果的です。
「うすうす攻撃」なんて言われていますね。
あと、あまりやっているのは見かけませんが、逆に厚くするのもアリです。
たとえばフロントスカートなど『攻撃から守る部分』は厚くてもリアリティが出てカッコいいのではないでしょうか。
パーツを埋める
「貼る」の応用みたいな感じですが「埋める」というディティールアップ方法もあります。
実は、ディティールアップパーツはそのまま貼ってしまうと、いかにも『貼っただけ』感が出ます。
浮いちゃうんですよね、この部分だけが。
そういったときに有効なのが、穴をあけて埋める、と言う方法です。
ピンバイスで穴をあけて、ドリルで広げ、裏から入れて、接着剤で固定。簡単です。
スジボリを追加すれば、ディティールアップ感マシマシです。まるで装甲をロックしているようにも見えませんか? (ぐりっと回せば装甲が浮かんで外れる的な)
ディティールアップパーツは「埋める」のも効果的です。
パーツを置き換える
次はパーツを「置き換える」です。
ガンプラのパーツのなかにはあまり出来が良くないものがあります。
HGのガンプラですと、ハンドパーツとかですね。
武器を持つため、不自然な穴が開いているのがほとんどです。
これを市販のぎゅっと握った拳に置き換えるだけで、ディティールアップになります。
ハンドパーツの他に、わかりやすいところだとバーニアとかは置き替えのパーツが多く販売していたりしますね。
ハンドパーツの置き換えは効果が高く簡単なのでおススメです。
ガンプラにつけるにはちょっと加工が必要ですが、コトブキヤさんのハンドパーツも種類があり形もカッコいいです。キットによってはおススメです。
ガンプラの『どこ』をディティールアップすればいいのか?
とはいえ、ディティールアップする方法が分かっても、どこをディティールアップをすればいいんだろうか・・・という問題もあります。
闇雲に切ったり貼ったりしてもキリがないですし、カッコいい完成品になるとは限りません。
そこですごく参考になったのが、プラモデラーのChopFactoryさんがYouTubeで紹介していた考え方です。
いわく「人が作品が見るポイントは決まっているので、そこを重点的に工作すれば効果的」と言うことですね。
ChopFactoryさんは「頭部・肩・胸・腰・膝・足・武装」にポイントを絞って工作をするそうです。
ほぼ全部やん・・・! とも思ったんですが、この「よく見られるポイントを工作する」っていうのが大事だと思うんですよね。
たしかに、作品を見るとき、頭部や肩、武装などには目が行きやすいです。
また、ガンプラは基本小さいので「上から見下ろす」形になるのがほとんどです。
そのため、胸や肩の上部にディティールアップしていると目につきやすくもなりますよね。
と、いうようにガンプラのどこをディティールアップするのか? という問題に対しては「よく見られる場所」「見てほしい場所」をディティールアップする、というのが正解かと思います。
私は頭部・肩・胸・膝、くらいでも十分かと考えています。
あとは「面の広い場所」とかですかね。
プラモデルは基本的に自分の好きなように作るので「誰かに見られることを意識する」っていう視点は欠けやすいかと思います。
そういった視点を念頭に置いている・・・さすがプロは違うなぁと感心しきりです。
参考にさせていただいたChopFactoryさんのYouTubeはリンク先を貼っておきますので、ぜひご覧ください。
ガンプラの上達に役立つ、めちゃくちゃ有益な情報を発信されています!
—【ガンプラ】ディテールアップの秘訣【改造】プロモデラー直伝
ガンプラのディティールアップ方法のまとめ
今回はガンプラのディティールについてまとめてみました。
ディティールアップは「彫る・貼る・先端や厚さのコントロール・埋める・置き換える」というのが基本かと思います。
また、目につくところ、見てもらいたいところ、を重点的に、意図して、作業していくと効果的なディティールアップができます。
自分が、何を目指しているのか、ということを決めて行っていきましょう。
奥深く、難しい作業ではあると思いますが、楽しいところだとも思います。
私はあまりディティールアップをしないのですが、やっぱり自分の個性が強く出て作品ってカッコいいんですよね。
自分も、いつかそういった作品を作ってみたいですね。