ガンプラなどでパーツに傷をつけてしまったとき、活躍するのがラッカー系のパテです。
ですが、模型用パテの中には紫外線で固まるという、ちょっとめずらしいものがあります。
ラッカー系は硬化するのにそれなりの時間が必要ですが、紫外線で固まるパテはブラックライトを当てると瞬間的に硬化するため、作業時間はかなり短縮されるんですよね。
紫外線で固まるパテはいくつかのメーカーから販売されていますが、今回、スジボリ堂の「光硬化パテ ロックレーザー328」を使ってみましたのでレビューしてみようと思います。
値段は880円(税込)と少し高いですが、期待以上の性能をしていました。
スジボリ堂 光硬化パテ・ロックレーザー328について
スジボリ堂の光硬化パテ・ロックレーザー328はこのように銀色の密閉容器に入って販売されています。
それもそのはずで、光で固まるということは、光を通してしまうと容器の中で固まってしまうことがあるからです。
普通のパテとは違い、注意する点として使用期限のようなものがあります。
けっこう大きなところに「品質保証期間」という文字が刻印されています。
いわゆるこれが「使用期限」のようなものですね。
下に刻印されているのが製造された日と思われるので、使用期限はだいたい一年くらいのようです。
容量は10g。よく少ないと言われますが、期限内に使いきる、という点では適量ではないかな、と思います。
ちなみに、ラッカー系で最高クラスの性能をもっているフェニッシャーズパテは内容量は20gで値段は400円(税抜)です。
使用期限があるため、購入したら出し惜しみすることなくガンガン使うことがおすすめです。
ロックレーザー328の使用方法
光で硬化するということは、紫外線で硬化することので、基本的にはブラックライトと併用して使用します。
ブラックライトはこういう小さな懐中電灯的なものでも問題ありません。
ただ、スジボリ堂さんが推奨している「超小型紫外線LEDライト」は極所に強力に照射されるため、5秒ほどでパテが固まります。余裕がある方はこちらを購入しておいた方がいいと思います。
お値段は1320円(税込)です。
もちろん、紫外線ということは太陽光にあてても固まります。
日の当たるところにおいても固まるので、それさえ意識すれば、最悪ブラックライトがなくても使うことは出来ます。
パテの粘度はほぼ液状です。
厚く盛るには不向きですが、傷には勝手に流れていくので使いやすいですね。
使い方は、ブラックライトを使う以外は普通のパテと一緒です。
傷を埋めたいところに盛り、ブラックライトを照射。
すると、数分で硬化します。
スジボリ堂さんのロックレーザー328は、色がつや消しっぽくなるので固まったのが分かりやすくていいですね。
後はヤスリで均して完了です。とても簡単。そして早い。
注意点としては、厚く盛ると光が透過しないので、奥の方が固まらないことがあります。
もし厚く盛る場合は、パテ盛り⇒硬化⇒パテ盛り⇒硬化を何度か繰り返す必要があります。
スジボリをするモデラ―におすすめ
特にお勧めしたいのは、スジボリなどをよく行うモデラーですね。
理由は、このパテがかなり硬めに硬化するからです。
たとえば、スジボリを失敗した! そのラインを消したい! って時に、ロックレーザー328を使って、さっと傷を消します。
それを跨ぐようにスジボリをしても、ほぼプラと同じ硬さなので、違和感なく彫ることができました。
ラッカーパテだと硬化してもプラほど硬くならないので、ここまで綺麗に彫りなおすことは出来ないですね。
それに、スジボリってできるだけ途切れることなく作業を続けたいと思うんですよね。
そういった点から、ロックレーザー328との相性はいいと思われます。
ロックレーザー328は他の光硬化パテと比べて性能はいい?
光(紫外線)で硬化するパテ、というのは他のメーカーからも販売しています。
私はウェーブさんのものを使ったことがあるのですが、正直、こちらはスジボリ堂さんのものと比べて使いづらいです・・・。
使いづらいと思った点はふたつ。
ひとつは、まずウェーブさんの光硬化パテはゲル状になっていて、傷に入りづらい点。
また、パテが硬化してもパーツからぽろっと取れてしまうことがあります。
すぐ硬化する特徴があるので、こんなものかな、と思っていたんですが、ロックレーザー328は剥がれることもほとんどなく、ウェーブさんのものと比べて圧倒的に使いやすかったです。
まとめ
スジボリ堂の光硬化パテ・ロックレーザー328は光で硬化するパテです。
そのため、ブラックライトがあると傷埋め等の作業はすぐに終わらせることができます。
光硬化パテとしては性能も高く、使いやすいですが容量が少なく、使用期限が設定されてる点は注意が必要です。
硬化後はかなり硬くなるので、特にスジボリをよくする方はぜひ試してみてほしいですね。
値段は少し高いですが、モデラ―によってはかなり重宝するものとなるはずです。